
あの異常な夏もやっと峠を越して秋の気配を感じる季節になってきましたが、9月も半ばを迎え10月そして11月の声を聞くともう「お歳暮の時期」がやってきます。
つくづく1年が過ぎるスピードに加速度がついてきて焦ってしまいますね。(汗)
そして「お歳暮の時期」を迎えて、お歳暮の「のし」の書き方などのマナーについて改めて見直してみようと思い調べてみました。
1.そもそも・・・「のし」の始まりは?
皆さまも、ご存知の通り
のしは「のしあわび」の略称で、その昔あわびは不老長寿の象徴として貴重な食材であったために「あわび」を干したものを添えていました。お祝い事には生ものを用いるため「のし」をつけるのが祝い事の象徴となりました。
今では「のし」といえば贈りものの、右上のほうについている「飾りもの」のことを言いますよね。
古来より日本の贈り物の起源は神様に生もの(肉や魚など)を供えたことがその始まりだといわれています。品物が穢(けが)れのない証として「なまぐさもの」を添えていたようです。
贈りものをする時には奉書(ほうしょ)いわゆる上質の和紙で包み、水引を結んで「のし」をつけるのがマナーです。
しかし現在では贈りものには飾り紐「水引」と「のし」がセットで印刷された「のし紙」を使うのが一般的になっていますね。「のし紙」の使い方には様々なマナーがありますので良かったら参考にしてみてくださいね。
2.「のし紙」はその目的によって違う。
「のし紙」はその目的によって使うものが決まっています。
まず最初にチェックすることは?
「水引の種類」です。
「紅白の蝶結び」 →「お歳暮やお中元」など何回も繰り返し使いたい時に使います。
「紅白の結び切り」→「病気の快気祝いや結婚式」など一度限りであってほしい祝い事に使います。
また白黒の通称「仏のし」→二度と繰り返したくないお「悔やみ」全般に使います。
お歳暮の場合
中央に蝶結びで紅白5本の水引、そして右上に「のし飾り」が印刷されているものを使用します。
相手若しくは自分が「喪中」の場合は、慶事の紅白の「水引やのし」を使えないので無地の短冊の表に「御歳暮」と書いたものを使います。
3.「のし紙」のかけ方2つの方法とは?
「のし紙」のかけ方にも2通りの方法があります。
「外のし」→
包装紙の上から「のし紙」をかけるやり方で、贈りものを直接相手方に訪問して手渡しする場合、贈りものを協調したい場合などには「外のし」が一般的です。
「内のし」→
贈りものに直接「のし紙」をかけてその上から包装するやり方で、控えめに贈りたい場合などでは「内のし」にします。
ただし地域による違いなどもあるために、一概にはどちらが良いとはいえませんから購入するお店の人に聞いたり周りの人に相談してみてはいかがでしょうか?
4.実際の「のし紙」の書き方とは?
ご存知の通り「のし紙」には「贈り主の名前」と「表書き」を書きますが昔は品物に内容を記した「目録」が添えられていましたが「目録」が簡略化されて、相手に直接中身を伝えるために「のし紙」に書くようになりました。
「表書き」は何のための贈りものなのかを意味しており「のし紙」の中央の上段部分に「水引」や「のし」にかからないように書いてください。
前回の記事にも書いてありますが「お歳暮」の場合、発送が間に合わず1月7日までに贈る場合は「御年賀」その後ならば「寒中御見舞」になりますのでご注意ください!
「のし紙」の中央下段には「表書き」よりやや小さ目の字体で贈り主の名前を書きます。
そして最近では、マジックやサインペンで書かれることも多くなってきましたが毛筆や筆ペンで書くのが正式です。
くれぐれもボールペンで書いてはいけません!
そして、贈り主の大切な心を伝えるためにも楷書でハッキリと丁寧に書くことも忘れないでくださいね!
5.お歳暮に「海産物」を贈るときの注意点とは?
お歳暮にカニの詰め合わせセット等を贈るときがありますよね。
そんな時は「のし」の使い方にも注意が必要です。
前にも書きましたが、「のし」はもともと「あわび」の代用品として贈りものに添えたものです。したがって「のし」そのものが「なまもの」を意味するので魚介類などの海産物を贈る際には「のし」はつけないで水引だけが印刷された「掛け紙」を使います。
こんなことって知っていましたか?私は今回初めて知りました。(笑)
「お歳暮」贈って喜ばれるベスト5!はこちらをご覧ください。
6.まとめ
お歳暮などの贈りものをするときには、奉書(上質の和紙)で包み「水引」を結んで「のし」をつけるのがマナーです。
「のし紙」はその目的によって違います。
「水引」の種類には
「紅白の蝶結び」
「紅白の結び切り」
「仏のし」等の種類がありますのでその用途によって使い分けが必要です。
「のし紙」のかけ方には2通りの方法があります。
「外のし」と「内のし」です。
「のし紙」には正式には「毛筆や筆ペン」を使います。
くれぐれも「ボールペン」は使ってはいけません!
お歳暮に「海産物」を贈るときには特別の注意が必要です。
以上お歳暮を贈る際の「のし」のマナーについてお話をさせていただきました。
せっかく贈りものをするのですから、しっかりとマナーを守ってあなたの心遣いをちゃ~んと
届けて贈りものを贈る相手に喜んでもらってくださいね!
ちなみに、お歳暮をいただいたら何はともあれ「お礼状」を出しましょう。「お礼状の書き方」はこちらの記事をご覧ください。
最後まで、お読みいただきありがとうございます!