
「おばあちゃんの原宿」として有名な東京の巣鴨地蔵通り商店街を抜けると「とげぬき地蔵」の名で親しまれている曹洞宗萬頂山「高岩寺」があります。
皆さまは「とげぬき地蔵」の由来についてご存知でしょうか?
また境内には「洗い観音」もありますが・・・「洗い観音のご利益・洗い方の作法」はあるのでしょうか? 一緒に学んでいきましょう!
「とげぬき地蔵」の由来とは?
「とげぬき地蔵」(高岩寺)は東京都豊島区巣鴨にある曹洞宗のお寺です。JR巣鴨駅をおりて巣鴨地蔵通り商店街を歩いてゆっくり10分ほどの距離にあります。
「とげぬき地蔵の由来」は、江戸時代中頃の正徳5年(1715年)に毛利家の女中さんが誤って針を飲み込んでしまい、地蔵尊の御影(みかげ)のお札を飲んでからそのお札を吐き出して洗ってみたところ、お地蔵様に針が刺さっていたことから「とげぬき地蔵」と呼ばれています。
が・・・それ以前の正徳3年(1713年)の5月に田村又四郎という小石川に住んでいた町人が妻の産後の肥立ちが悪く困っていましたが、妻の生家の怨霊に祟られていたからだと言われていました。
田村又四郎は妻が信仰している地蔵尊に毎日祈願をしていたところ、夢に僧が現れて地蔵菩薩の印像を授かりました。そしてその印像から1万体の御影を作って隅田川に流したところ病気が治ったといわれています。
ちなみに「高岩寺」は開山当時の慶長元年(1596年)には文京区の湯島にありましたがその後台東区下谷に移転し明治24年(1891年)に現在の巣鴨に移ってきました。
とげぬき地蔵境内にある「洗い観音のご利益・洗い方」とは?
とげぬき地蔵の本尊は「秘仏」なので表には公開されていません。そのため表には写真のような「洗い観音」があります。
この「洗い観音」は1657年の江戸大火(明暦の大火)の時に高岩寺の檀徒の屋根屋喜平次が妻を亡くしてしまい、その供養のために「聖観世音菩薩」を高岩寺に寄進しました。
そしていつの間にか「聖観世音菩薩」に水をかけて自分の体の悪い部分を洗うと病気が治るという信仰が生まれこれが「洗い観音」の起源となっています。
「洗い観音」のご利益とは?
上記にも書きましたが「洗い観音」は自分の痛いところと同じところを水で洗うとその痛みが良くなる!といわれており、そのご利益を求めて今も多くの人が訪れています。
「洗い観音」の洗い方はどのようにするのか?
とげぬき地蔵の「洗い観音」はもともとタワシでゴシゴシ洗っていましたが、あまりにも摩耗が進み過ぎるため1992年(平成4年)に新しい「聖観世音菩薩」を開眼した時からタワシで洗うのを禁止して白い布で洗うようにしました。
この布は高岩寺で1枚100円で購入出来ますが、もちろん自宅から布やタオルを持参しても大丈夫です。
ちなみに観音さまに水をかけながら「自分の痛みのある箇所と同じところを優しく洗うと
その部分の痛みが軽減する」というご利益があるといわれています。
飲むお守りとして有名な御影(おみかげ)の飲み方・貼り方はこちらをご覧ください!
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まとめ
東京の巣鴨にある「とげぬき地蔵の由来」と「洗い観音のご利益・洗い方」についてまとめてみました。
■・・・「とげぬき地蔵」は東京巣鴨にある曹洞宗のお寺であり正式な名称は曹洞宗萬頂山「高岩寺」です。
■・・・「とげぬき地蔵」の由来は江戸時代に女中さんが誤って針を飲んでしまいましたが地蔵尊の御影を飲んで吐き出したらお地蔵様に針が刺さっていたことから「とげぬき地蔵」と言われるようになりました。
■・・・「とげぬき地蔵」は秘仏のため公開されておらず、そのため表に「洗い観音」があります。
■・・・「洗い観音」は自分の体の痛いところと同じ部分の「洗い観音」を白い布などで洗うとその部分の痛みが軽減するご利益があると言われており多くの参詣者で連日賑わっています。
